○一宮市自転車等の放置の防止に関する条例

平成6年12月22日

条例第34号

(目的)

第1条 この条例は、公共の場所における自転車等の放置の防止に関し必要な事項を定めることにより、市民生活の安全及び都市機能の低下の防止を図り、もって良好な都市環境を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 自転車 道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第11号の2に規定する自転車をいう。

(2) 自転車等 自転車及び原動機付自転車(道路交通法第2条第1項第10号に規定する原動機付自転車をいう。以下同じ。)をいう。

(3) 自転車等駐車場 一定の区画を限って設置される自転車等の駐車のための施設をいう。

(4) 利用者等 自転車等の利用者及び所有者をいう。

(5) 公共の場所 駅前広場、道路、公園、緑地その他公共の用に供する場所(自転車等駐車場を除く。)をいう。

(6) 放置 自転車等が自転車等駐車場その他の適切な場所以外の場所に置かれ、かつ、利用者等が当該自転車等を離れて直ちにこれを移動することができない状態にあることをいう。

(7) 道路管理者 道路法(昭和27年法律第180号)第18条第1項に規定する道路管理者をいう。

(市の責務)

第3条 市は、この条例の目的を達成するため、公共の場所における自転車等の放置の防止に関し、必要な施策の実施に努めるものとする。

(利用者等の責務)

第4条 利用者等は、公共の場所に自転車等の放置をしないように努めるとともに、市が実施する自転車等の放置の防止に関する施策に協力しなければならない。

2 自転車の所有者は、当該自転車に住所及び氏名を明記するように努めるとともに、当該自転車について防犯登録を受けなければならない。

(自転車等の小売業者の責務)

第5条 自転車等の小売を業とする者は、自転車の販売を行う場合においては、自転車の購入者に対し、当該自転車の防犯登録並びに当該自転車への住所及び氏名の明記を勧奨するように努めるとともに、市が実施する自転車等の放置の防止に関する施策に協力しなければならない。

(鉄道事業者の責務)

第6条 鉄道事業者は、鉄道の駅の周辺において市が設置する自転車等駐車場の設置が円滑に行われるように、市との協力体制の整備に努めるとともに、市から当該自転車等駐車場の設置に協力を求められたときは、その事業との調整に努め、鉄道用地の譲渡、貸付けその他の措置を講ずることにより、当該自転車等駐車場の設置に積極的に協力しなければならない。

2 鉄道事業者は、自ら旅客の利便に供するために必要な自転車等駐車場を設置するように努めなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、鉄道事業者は、市が実施する自転車等の放置の防止に関する施策に協力しなければならない。

(施設の設置者の責務)

第7条 官公署、学校、図書館、公会堂等公益的施設の設置者及び百貨店、スーパーマーケット、銀行、遊技場等自転車等の大量の駐車需要を生じさせる施設の設置者は、当該施設の規模及び周辺の土地利用状況を勘案し、その施設の利用者のために必要な自転車等駐車場を、当該施設若しくはその敷地内又はその周辺に設置するように努めるとともに、市が実施する自転車等の放置の防止に関する施策に協力しなければならない。

(自転車等の放置禁止区域及び放置規制区域の指定)

第8条 市長は、自転車等の放置により良好な都市環境が著しく阻害され、又は著しく阻害されるおそれがあると認められる公共の場所のうち、終日自転車等の放置を禁止すべき区域を自転車等の放置禁止区域(以下「放置禁止区域」という。)として、時間を限って自転車等の放置を禁止すべき区域を自転車等の放置規制区域(以下「放置規制区域」という。)として指定することができる。

2 市長は、前項の規定により放置禁止区域及び放置規制区域(以下「放置禁止区域等」という。)を指定しようとするときは、あらかじめ第16条に規定する一宮市自転車等駐車対策協議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、第1項の規定により放置禁止区域等を指定したときは、規則で定めるところによりその旨を告示するとともに、市民への周知を図るため必要な措置を講じなければならない。

(放置禁止区域等の指定の変更等)

第9条 市長は、必要があると認めるときは、放置禁止区域等の指定を変更し、又はその指定を解除することができる。

2 前条第2項及び第3項の規定は、放置禁止区域等の指定の変更又はその指定の解除について準用する。

(自転車等の放置の禁止)

第10条 利用者等は、放置禁止区域等内に自転車等の放置をしてはならない。ただし、市長がやむを得ないと認めるときは、この限りでない。

(放置禁止区域等内の放置自転車等に対する措置)

第11条 市長は、利用者等が放置禁止区域等内に自転車等の放置をし、又は放置しようとしているときは、当該利用者等に対し、当該自転車等を自転車等駐車場その他の適切な場所に移動するよう指導することができる。

2 市長は、放置禁止区域等内に規則で定める相当の時間を超えて放置がなされている自転車等を自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律(昭和55年法律第87号。以下「法」という。)第6条第1項の規定により、撤去することができる。

(平23条例37・一部改正)

(放置禁止区域等以外の放置自転車等に対する措置)

第12条 市長は、放置禁止区域等以外の公共の場所に自転車等の放置がなされていることにより、良好な都市環境が著しく阻害されていると認めるときは、当該利用者等に対し、当該自転車等を適切な場所に移動させるなど必要な指導を行うことができる。

2 市長は、前項の規定により指導したにもかかわらず、規則で定める相当の期間を超えて放置がなされている自転車等を法第6条第1項の規定により、撤去することができる。

(撤去した自転車等の措置)

第13条 市長は、第11条第2項及び前条第2項の規定により自転車等を撤去したときは、法第6条第1項の規定により、当該自転車等を保管しなければならない。

2 市長は、前項の規定により自転車等を保管したときは、法第6条第2項前段の規定に基づき、規則で定めるところにより、その旨を告示しなければならない。この場合において、市長は、同項後段の規定により、当該自転車等を利用者等に返還するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。

3 市長は、第1項の規定により保管した自転車等(以下「保管自転車等」という。)の利用者又は所有者の確認ができたときは、その利用者又は所有者に対し速やかに当該自転車等を引き取るべき旨を通知しなければならない。

(保管自転車等の措置)

第14条 市長は、保管自転車等につき、前条第2項前段の規定による告示の日から規則で定める期間を経過してもなお当該自転車等を返還することができない場合においてその保管に不相当な費用を要するときは、法第6条第3項前段の規定により、当該自転車等を売却し、その売却した代金を保管することができる。この場合において、当該自転車等につき、買受人がいないとき、又は売却することができないと認められるときは、市長は、同項後段の規定により、当該自転車等につき廃棄等の処分をすることができる。

2 前条第2項前段の規定による告示の日から起算して6月を経過してもなお保管自転車等(前項の規定により売却した代金を含む。次条第1項において同じ。)を返還することができないときは、法第6条第4項の規定により、当該自転車等の所有権は、市に帰属する。

(費用の徴収)

第15条 市長は、保管自転車等を返還するときは、当該自転車等の撤去、保管及び売却に要した費用として、法第6条第5項後段の規定により、その利用者等から次に掲げる額を徴収する。

(1) 自転車1台につき 1,000円

(2) 原動機付自転車1台につき 2,000円

2 前項の規定にかかわらず、市長は、自転車等の放置がされたことについて、盗難その他やむを得ない理由があると認めるときは、同項の費用の徴収を免除することができる。

(協議会の設置)

第16条 次に掲げる事項に関し調査審議を行い、市長に意見を述べさせるため、法第8条第1項に規定する一宮市自転車等駐車対策協議会(以下「協議会」という。)を設置する。

(1) 放置禁止区域等の指定並びにその変更及び解除に関すること。

(2) 自転車等駐車対策の総合計画に関すること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、自転車等の駐車対策に関する重要事項

(協議会の組織)

第17条 協議会は、委員30人以内で組織する。

2 委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱し、又は任命する。

(1) 市議会議員

(2) 地域代表者、鉄道事業者等自転車等の駐車対策に利害関係を有する者

(3) 道路管理者

(4) 一宮警察署

(5) 市職員

(6) 前各号に掲げるもののほか、市長が必要と認める者

3 委員の任期は、2年とし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

(会長)

第18条 協議会に、会長を置く。

2 会長は、委員の互選により定める。

3 会長は、協議会を代表し、会務を総理する。

4 会長に事故あるとき、又は会長が欠けたときは、あらかじめ会長が指名した委員がその職務を代理する。

(協議会の会議)

第19条 協議会の会議は、会長が招集し、会長が会議の議長となる。

2 協議会の会議は、委員の半数以上の者が出席しなければ、開くことができない。

3 協議会の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(規則への委任)

第20条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、公布の日から施行する。

(平成23年12月20日条例第37号)

この条例は、平成24年4月1日から施行する。

一宮市自転車等の放置の防止に関する条例

平成6年12月22日 条例第34号

(平成24年4月1日施行)