○一宮市自治基本条例

平成22年6月29日

条例第22号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 市民主体のまちづくり(第5条―第17条)

第3章 市民のための議会(第18条)

第4章 市民のための行政(第19条―第23条)

第5章 実効性の確保(第24条・第25条)

付則

わたしたちのまち一宮市は、濃尾平野の中央部に位置し、木曽川をはじめとする豊かな自然に恵まれ、「尾張の国の『一の宮』」であった真清田神社門前町として、平安時代の昔から栄えてきました。そして、先人のたゆまぬ努力により、繊維のまちとしてより一層の発展を遂げ、尾張西部の中心的都市となっています。

この一宮市に住み、学び、働くわたしたちは、先人が築き上げてきた誇りある一宮市を受け継ぎ、さらに住みよいまちとするため、地域・年齢・性別などを問わず、力を合わせていくことが必要です。地域主権の進展や少子・高齢化の進行、公益的市民活動の活発化といった時代背景の中、市民・議会・執行機関の新たな協働関係を構築するとともに、市民一人一人の主体性を大切にしながら、市民もまちづくりを担い、かつ、責任も負うということを基本理念とし、未来に向けた新しいまちづくりを推進しなければなりません。

わたしたちは、一宮市民憲章に掲げられた住みよい一宮市を実現するため、ここに、まちづくりの原則と仕組みを定める一宮市自治基本条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、前文に掲げられたまちづくりの基本理念にのっとり、一宮市(以下「市」といいます。)におけるまちづくりに関する原則及び仕組み、市民の権利及び役割、議会及び執行機関の責務等を定め、市民が主体のまちづくりを推進し、もって市民が幸せに暮らせるまちを築くことを目的とします。

(この条例の位置付け)

第2条 この条例は、市のまちづくりに関する最も基本的な意思の表明であり、その趣旨は、最大限尊重されなければなりません。

(定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによります。

(1) 市民 市の区域内に居住し、通勤し、又は通学する個人及び市の区域内において事業又は活動を行う個人又は法人その他の団体をいいます。

(2) 執行機関 市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいいます。

(3) まちづくり 市民が幸せに暮らすまちとしていくための、あらゆる活動及び事業をいいます。

(4) 協働 市民、議会及び執行機関が、それぞれの役割及び責務のもと、お互いの自主性及び自立性を尊重し、十分な協議と理解の上、目的を共有し、対等な立場で連携し、協力して活動することをいいます。

(5) 地域活動団体 市民のうち、地域で公共的活動を行う団体であって、地域ごとに形成されたものをいいます。

(6) 非営利活動団体 市民のうち、自主的に公共的活動を行う団体であって、営利を目的とせずに活動するもの(地域活動団体を除きます。)をいいます。

(まちづくりの基本原則)

第4条 この条例の目的を達成するため、次に掲げることをまちづくりの基本原則とします。

(1) 情報共有の原則(まちづくりに関する情報を共有することをいいます。)

(2) 参加の原則(市民がまちづくりに参加できるよう、その機会が多様に保障されることをいいます。)

(3) 協働の原則(協働によりまちづくりを推進していくことをいいます。)

(4) 有効性の原則(有効性の高いまちづくりを行うことをいいます。)

第2章 市民主体のまちづくり

(市民の権利)

第5条 市民は、市が保有する情報を知る権利を有しています。

2 市民は、まちづくりの主体として、まちづくりに参加する権利を有しています。

(市民の役割)

第6条 市民は、まちづくりの主体であることを自覚し、まちづくりに参加しなければなりません。ただし、その参加を強制されることがあってはなりません。

(情報共有)

第7条 市が保有する情報は、市民との共有物であって、市は、これを適正に管理し、公正かつ公平に提供するものとします。

2 市民が保有する公共的活動に関する情報は、まちづくりを進めるために有用であり、市民及び市は、これを適正に共有するよう努めます。

(市民の参加の機会の保障)

第8条 市は、市民の市政への参加の権利を保障するため、多様な参加の機会を設けるよう努めなければなりません。

2 市は、多様な方法を用いて市民の意見や提案を求め、これを市政の運営に反映するよう努めなければなりません。

(子どもの参加の機会の保障)

第9条 市は、子どものころから自らのまちに愛着を持てるよう、子どもが参加しやすいまちづくりの機会を設けるよう努めなければなりません。

(総合計画)

第10条 市長は、この条例の趣旨に基づき、総合的かつ計画的な市政運営の基本となる計画(以下「総合計画」といいます。)を策定します。

2 市長は、総合計画の策定、見直し及び評価に当たっては、市民に参加の機会を保障します。

3 市長は、総合計画の推進及びその進ちょく管理に当たっては、各事業の有効性に留意します。

(市政に関する意見等の取扱い)

第11条 執行機関は、市政に関する意見、要望及び苦情(以下「意見等」といいます。)を公正かつ迅速に処理します。この場合においては、事実関係の的確な把握に努めるとともに、利害の対立する事案については、中立的な立場で処理しなければなりません。

2 執行機関は、市政に関する意見等への対応に当たっては、市民の権利利益を擁護し、公正かつ迅速な処理を図るため、適正な体制整備に努めます。

(住民投票)

第12条 市長は、市政に関する重要事項について、広く住民の意思を確認するため、条例で定めるところにより、住民投票を実施することができます。

2 前項の条例には、それぞれの事案に応じ、住民投票に付すべき事項、投票の手続、投票資格、成立要件その他住民投票の実施に関し必要な事項を定めるものとします。

3 議会及び市長は、住民投票が実施された場合は、その結果を尊重します。

(協働によるまちづくり)

第13条 市民及び市は、協働によるまちづくりを推進していくものとします。

2 市は、協働によるまちづくりを効果的に推進するための制度の整備に努めなければなりません。

(地域活動団体)

第14条 地域活動団体は、地域内の住民で構成される、まちづくりに欠くことのできない存在であり、これをまちづくりの主体として位置付けます。

2 地域活動団体は、地域内の住民の意見の集約を図り、その地域における公共的課題の解決に努めるものとします。

3 地域活動団体は、運営ルールを明確にするとともに、開かれた運営を行い、地域内の住民が参加しやすいように活動を行います。

4 地域内の住民は、地域活動団体がまちづくりにおいて果たしている役割を認識し、尊重するとともに、その活動に積極的に参加し、協力するよう努めます。

(非営利活動団体)

第15条 非営利活動団体は、自主的に公共的活動を行う、まちづくりに欠くことのできない存在であり、これをまちづくりの主体として位置付けます。

2 非営利活動団体は、自らの公共的活動を行うとともに、他の非営利活動団体等との連携を図りながら、課題の解決に努めるものとします。

3 非営利活動団体は、地域社会の一員として、それぞれの活動がまちづくりに関与しているという意識を持ち、市民が参加しやすいように活動を行います。

(地域活動団体等への支援)

第16条 市民及び市は、地域活動団体及び非営利活動団体が活発に活動を行うために必要な支援を行います。

(地域におけるまちづくり)

第17条 市は、地域の意思を反映させ、地域内の住民が自主的に身近な地域の課題の解決を図り、地域のことは地域内の住民が自ら考え、実行できるようにするため、連区(地域の合意による複数の町内会で形成された区域をいいます。)単位でまちづくりを進めるための施策を講じます。

第3章 市民のための議会

(議会の役割及び責務)

第18条 議会は、選挙により選ばれた議員によって構成される市の意思決定機関であることから、市民の意思が市政に適切に反映されるよう努めます。

2 議会は、市政の適正な推進に資するため、監視機能及び政策立案機能を果たします。

3 議会は、より開かれた議会を実現するため、議会の情報公開及び議会への市民参加の推進に努めます。

第4章 市民のための行政

(市長の役割及び責務)

第19条 市長は、市民のため、公正かつ誠実に市政を運営します。

(執行機関の役割及び責務)

第20条 執行機関は、公平、公正、誠実、迅速及び効果的に事務を執行するとともに、市民の福祉の増進を図るため、市民のニーズの的確な把握に努めます。

2 執行機関は、社会情勢の変化などに対応するため、その組織を柔軟に改めるとともに、職員の職務能力の向上を図るよう努めます。

(職員の役割及び責務)

第21条 職員は、市民との協働によりまちづくりを進めます。

2 職員は、市民全体のために働くことを自覚し、市民の福祉の増進を図るため、質の高い行政サービスを提供します。

3 職員は、自らの職務能力向上のため、必要な知識、技能等の習得及び向上に努めます。

(財政運営)

第22条 市長は、最少の経費で最大の効果を挙げることを財政運営の柱とする、持続可能な健全財政の確立を図ります。

2 市長は、財政状況を市民に分かりやすく公表し、かつ、説明します。

(国等との連携)

第23条 市は、共通する課題を解決するため、国、関係地方公共団体その他の機関と相互に連携し、協力するよう努めます。

第5章 実効性の確保

(この条例の遵守等)

第24条 市民及び市は、この条例を遵守し、まちづくりを進めなければなりません。

2 市長は、この条例の実効性を確保するため、この条例の運用状況等を調査し、公表するとともに、市民との協働によりその改善に努めます。

(この条例の見直し)

第25条 市長は、社会情勢の変化等により、この条例の見直しが必要になったときは、市民の意見を広く求めるよう努めます。

付 則

1 この条例は、平成23年1月1日から施行します。

2 議会及び執行機関は、この条例の施行の際、現に存する条例、規則その他のまちづくりに関する諸制度について、第2条に定めるこの条例の位置付けに鑑み、必要な検証を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずるものとします。

一宮市自治基本条例

平成22年6月29日 条例第22号

(平成23年1月1日施行)

体系情報
第1類 規/第1章
沿革情報
平成22年6月29日 条例第22号